2017年10月25日水曜日

雀荘メンバーという仕事 番外編 マナー上級編的な話1

こんにちは。
前回の記事で「メンバーは客の手本」や「麻雀の所作ふるまいがきれいなほうが良い」と書きましたが、具体的な内容は書きませんでした。

山の前出しや河の6枚切り、嶺上牌を下ろすなど、セットやフリーでも守るべきマナーはメンバーはできて当然です。
所作ふるまいがきれい」をより追求するならば、さらに細かいマナーに気を付けたほうが良いでしょう。
メンバーでなくても、「マナーに気を付けたい」という人はぜひ実行してみてください。

マナーというものは同卓者を不快にさせないためにあるものです。
そのことを念頭においてください。
マナーにこだわりすぎて卓内の雰囲気を悪くするのは正しい行為とは言えません。


麻雀を始めるときのマナー

「よろしくお願いします」などと言ったほうが無言よりは感じが良いですね。
メンバーの場合「本走です、よろしくお願いします」と言うよう教えられるかもしれません。


麻雀中のマナー

重要な項目です。

小手返し・牌遊びをしない

マナー表に小手返し禁止と書いてあることも多いです。
小手返しだけでなく、不必要に牌をいじってカチャカチャ音を鳴らす行為は、他家を急かしているように聞こえるため、控えましょう。

カンが2回起きたとき

なぜ最初にリンシャン牌を下ろすかわかりますか?
その牌であがると1役つく大事な牌なので、ポロっと落ちて見えてしまわないように最初から下ろしておくのです。

ということは、2回カンが入ったときもリンシャン牌は下ろしたほうが良いですね。

落牌・落棒

麻雀牌や点棒を卓外に落としてしまうことを落牌や落棒といいます。
この場合、フリーであればメンバーに取ってもらったほうが良いです。
すぐ足元に落ちているなら自分で取ってもよいですが、落ちた場所によっては、拾おうとすると同卓者の手牌が見えてしまうかもしれません。

もちろん落とさないのが一番いいですが、落としてしまったら「落牌/落棒」と伝えれば拾ってくれます。

卓内に点棒を落としてしまった場合、中央の牌を落とす穴に落ちたのであれば放置してると卓の下に落ちてきますが、山や配牌を上げる部分に落ちた場合は、部品に挟まって動作停止するのでゲーム進行が止まってしまいます。

牌のツモり方

牌をツモる動作は、1局だけでも18回程度、半荘1回だけで150回程度繰り返されます。
このときの動作が目障りだった場合、同卓者は1半荘で150回もイライラさせられることになり、その影響は計り知れません。

これに関しては麻雀本を2冊出版した有名な雀ゴロKさんが動画付きでツイートしているのでご覧ください。↓

土田浩翔さんも、土田の麻雀道で「山から手牌の右端へ力を入れずにまっすぐツモる」とおっしゃっています。


土田さんは、相手に対する礼儀などを重んじる「麻雀道」を提唱しています。
特にマナー面においては見習うべきところも多いかと思います。

牌の切り方

牌を切る(捨てる)のもツモと同様、何回も繰り返される動作です。
よく使われる切り方の動画です。↓

無駄な力が入らないように、スムーズな打牌を心がけましょう。
強打気味になると、機嫌が悪く見えてしまいます。
卓内の雰囲気を考えるならば、不機嫌強打はやめましょう。

上の動画の「置き切り」の項目で言われているように、いわゆる「牌離れ」も意識しましょう。
指や手が牌の上にいつまでもかぶさっていると、他家が牌を確認できません。
指が邪魔


置き切りや、最後に親指で押しだす「親指切り」は見栄えも悪く、牌離れも悪いためおすすめしません。

牌の切り方 その2

たまに気になる切り方をしている人を見かけます。
二段階捨て牌とでも言いましょうか。
  1. 捨てる牌を手牌の近くで見せる
  2. その後河まで持っていく
参考動画↓



この動画では手牌の真横に叩きつけてますが、他にも手牌と河の中間に切ってから河に持っていく人や、まず手牌から1枚ぱたりと倒し、それから切る人がいます。
危険牌を切るときに恐る恐る見せてから河の方に持っていく人も多いですね。

これでは、その牌に対する発声をするタイミングがわかりづらくなってしまいます。
自動卓では山を上げる部分がありますが、これよりも前に牌が接地したら捨てた扱いになる、というのが一般的です。
手牌の近くに置いただけでは捨てたことにはならず、発声できません。

恐る恐る切っても牌は変化しないのですから、同卓者を戸惑わせないように普通に切りましょう。

河とは捨て牌を並べる場所のことです。
図柄の上下は意識しなくていいですが、きれいに並べましょう。
少し汚い河

副露について

副露(鳴き)の手順はプロ団体などによって規則が違っていますが、多くのフリー雀荘では
  1. 発声
  2. 鳴くターツを開示
  3. 打牌
  4. 手牌の右に晒す
といった手順になっています。
順番が前後している人も見られますが、メンバーは基本手順を守りましょう。

チー発声は少し遅らせるというマナーもありますが、私はあまりできていない自覚があります。

晒す際ですが、右利きであればターツ開示や晒す動作は右手だけで行ったほうがいいでしょう。
そもそも左手は卓上に出さないのがマナーですから、片手でできることをわざわざ両手ですることはありません。

左利きの人は最後の晒す段階だけ右手を使ってもよいでしょう。
卓の右端まで左手を伸ばすのは窮屈に見えます。

早く切る

メンバーをするならば打牌が遅くならないようにしましょう。
お金を払って麻雀をしている客に対し、そのお金をもらってる立場ですから、待たせないようにするのは当たり前です。
気を付けるべきことは
  • 早くしすぎて急かしてるようにならないようにする
  • 麻雀が雑にならないようにする
  • 代走のときは客がいない間にゲームが進みすぎないよう遅く切ることもある
といったところです。

ある程度ゲームがサクサク進めばゲーム数は増え、売り上げは上がります。
その点でも長考を多用しないのは大事です。

麻雀中の会話

卓内の雰囲気をよくするためには会話は必須です。
その卓内での会話について、雀ゴロKさんが#雀荘メンバーマニュアルというハッシュタグでツイートしていましたので紹介します。


他にも気を付ける点はありそうですが、人は十人十色、システム化は難しいです。
コミュニケーション能力が試されます。

負けている人への対応も大事です。
セットなら煽ればいいし、フリー客打ちなら話しかける必要は全くありませんが、メンバー中は負けている客の機嫌が悪くならないよう努力するべきでしょう。

「今回はついてなかったですね」
「普段勝ってたから揺り戻しが来たんですかねえ」
「たまにはそんなこともありますよ」
などと声をかけることがあります。
麻雀を続行させて売り上げを生み出すために大事です。


最後に

麻雀中というのは麻雀に占める割合はとても大きく、重要な項目であるため記事の大半を
占めてしまいました。
本当は1記事でマナー編を完結させようと思っていたのですが、まだいくつも紹介したい内容が残っています。

次回は、マナー上級編的な話2です。
読んでくださりありがとうございました。

雀荘メンバーという仕事 その2 待遇など

こんにちは。
前回は雀荘メンバーの仕事内容や、どのようにフリー雀荘が営業しているのかについて紹介しました。
未読の方はそちらも是非どうぞ。

今回はメンバーの待遇について紹介します。
メンバー業は労働ですから、対価として給料をもらいます。
しかし、その給与形態は通常のアルバイトとは大きく異なっています。

メンバーを始めたいという方は、仕事内容だけでなく給与についてもよく知ったうえで始めることをオススメします。
当然、細かい条件については面接を受ければその場で言われると思いますが、あらかじめ知っておいて損はないでしょう。


時給

2017年10月現在の東京都の最低時給が958円です。
大体そのくらいです。それより低いこともある
深夜帯や1日8時間以上の労働をしたとき、その時間の時給は割増するよう定められているようですが、多くの雀荘は遵守していません。
そもそも仕事内容に賭博が含まれているので、メンバーから労働基準監督署に訴えかけづらいためでしょうか。

女性の場合時給が高いこともあります。
また、本走に入れるかどうかで時給に差がある場合もあります。

本走云々は女性の話で、男性で本走に入れない人はそもそも採用されないでしょう。


労働時間

雀荘の営業時間は風営法により、「日の出から深夜12時まで」と定められていますが、これも遵守していない雀荘はかなり多いです。
都会の雀荘だと24時間営業している店もありますが、このような店でよくある労働時間は12時間の2交代制です。
AM/PM9時とか10時を基準にして、昼番と夜番(早番/遅番ともいう)が交代します。

もちろん、それより短い時間でシフトを入れることができる店もあります。
店によって異なります。


ダークサイド

ここまで書いただけでもいつお巡りさん👮が来ても仕方がない内容ですが、メンバー業にはさらなる闇の側面があります。

メンバーの仕事に本走が含まれることは既にみなさんもご存知でしょう。
仕事の一環として麻雀をするわけですが、その際、
毎回ゲーム代を払います。


……頭おかしいんじゃないの?と思ったあなた、正常です。
例として、ゲーム代400円のトップ賞100円、時給958円、本走1番手のケースを考えてみましょう。

ゲーム代はトップ賞を考慮して実質425円とします。
東南戦フリーは大体40分で1ゲームが終わりますので、1時間でゲーム代を637.5円払う計算になります。
これを給料から引くと……

実質時給320.5円

はい。 従業員からも金を取る業種、それがメンバーです。
「麻雀しながら金もらえるなんて天国か〜?」といってメンバーを始めたものの、思ったより給料が少なくて辞めてしまう人もいます。

客に気を使ったり雑用しながら薄給をもらうよりは、別のバイトをして客として楽しく麻雀だけをする方がよっぽどいいかもしれません。
「本走で勝てばいいんでしょ?」という声は多数ありますが、デフォルトで時給320円のところを、必死に勝ってやっと最低時給に戻せるような環境です。
「給料を全額もらえる」というだけで十分な難易度の目標となります。


ゲームバック

先程申し上げた通り、レートを乗せている多くの雀荘ではメンバーからもゲーム代を徴収します。
(ノーレート雀荘については詳しく知らないが、恐らく取られないのがふつう)

しかし、客と同じ額をとるのはさすがに厳しすぎるだろうということで、ゲーム代の一部を還元してくれる店も結構な割合で存在します。
これをゲームバックといいます。
前回の記事にもあるように、メンバーに辞められると店が困る)

出勤日数・本走回数が多くゲーム代がかさみやすいメンバーの場合は通常よりもバックが手厚いこともあるでしょう。

この辺の待遇も店によって全く異なるので、面接でしっかり確認するのがよいでしょう。
大事なことですから、きちんと説明してくれると思います。

〇〇円バック:1ゲームあたりその金額が返還される
ハーフバック:ゲーム代の半額が返還される
フルバック:ゲーム代が全額返還される


メンバー制約

フリーのルールに、「メンバーの本走に打牌の制約はありません。」と書いてある雀荘をよく見かけます。

制約とは、客を不快にさせないよう店側がメンバーの本走に縛りをかけることです。

とある店で「筋ひっかけリーチは不快」という意見を持つ客が多ければ、その意見は正義となり、筋ひっかけのリーチで客が不快にならないようメンバーは筋ひっかけリーチを禁じられます。
これがメンバー制約です。

ルール表には制約はないと書いてあっても、実は隠された制約があることがあります。
これも店によって異なります。
本当に全くない店もあれば、制約ばかりの店もあるでしょう。
メンバーを始めることになったら説明されます。

客やメンバーの年齢層が比較的若い雀荘であれば、筋ひっかけ禁止のような前時代的な制約はないと思います。

メンバー制約があることで露骨にメンバーが不利になるわけではないですが、制約がない場合と比べて不自由になることは確かです。
例:ラス確定のあがりはするな、など


休憩時間

最近アルバイト系アニメの『WORKING!!』を見たのですが、普通のバイトには休憩時間があるんですね。
メンバーには特にありません。少なくとも知ってる範囲では。

ですが、立ち番には暇な時間が割とありますから、そこが実質休憩時間みたいなものです。

ずっと本走の場合は……麻雀体力があれば大丈夫です。
10半荘くらい続けて打てるくらいの体力があれば何とかなります。

体力と言いましたが、そこそこ麻雀に慣れてくると打牌で悩むことが少なくなるので、頭が疲れにくくなるのではないかと思います。

メンバーは自分の都合で卓を抜けることは基本的にできないことも考えると、長時間の麻雀に耐えられる身体のほうが良いでしょう。
※もちろんトイレ代走などは可能です

まとめ

実際に文字に起こしてみると、この仕事は色々厳しいものがありますね。法的に。
雀荘バイトについての論争がツイッターで起きたこともありました。
けれど、もし警察が来てもあなたが逮捕されることはないです。たぶん。

今回の内容を踏まえて、こんな人にメンバーをおすすめします。

・麻雀が好き、長時間麻雀をするのが苦でない
(長時間本走に入ることがある)

・最低でも平均順位2.5は切れる
(さすがに実質時給300円以下は時間を無駄にしている感がある)

・金に困っていない
(実質時給が安いうえ、勝ち負けで収入が不安定になる)

・接客が苦でない
(愛想よくふるまうことが大事、他の職種にも通じる)

・麻雀の所作ふるまいがきれいである
(メンバーは客のお手本にならなければならない)

・麻雀のルールや点数計算に不安がない
(もし聞かれたらすぐ答えられるのがお手本というもの)

・ある程度フリーの経験がある
(フリー経験者だと前知識があるので仕事を覚えやすい)

・麻雀で負けても不機嫌にならない
(メンバーは店内を楽しく麻雀できる雰囲気にしなければならない)

・雀荘やメンバー業は色々法的にまずいと認識している
(何か起きても自己責任でお願いします。私が引き込んだから私の責任になるのはごめんです

こんなところでしょうか。

次回は、普通にセットやフリー客打ちをするときには全く意識されないかもしれない、もしくはする必要もないような「マナー上級編」とでもいうような内容をいくつか書こうと思います。
客のお手本になる麻雀をするというのは結構面倒なものです。

セットでは思う存分はしゃぎ、フリー客打ちでは同卓者を不快にさせない範囲で楽しみ、本走では同卓者を楽しませることに徹する。
そんなメリハリをつけて麻雀をするのも一つの楽しみ方かもしれません。

2017年10月22日日曜日

雀荘メンバーという仕事 その1 仕事内容など

こんにちは。
最近いいネタが思いつかず更新頻度が落ちています。

今回からは雀荘メンバー(従業員)の仕事内容や待遇などについて書こうと思います。
実際に自分でメンバーをやってみて初めて分かったこともありました。

最近ツイッターのタイムラインでバイトを探している人をよく見かける気がしますが、この機会に……?

メンバー基礎知識

雀荘の従業員のことです。
固定給の社員と時給制のアルバイト、裏メンバーといった形態があります。

男性と女性で待遇が異なる場合があります。
雀荘の客はほとんど男性ですから、女性の存在は貴重です。
そのため女性メンバーの待遇は男性より良いことがあります。
女性であれば麻雀を知らなくても雇ってもらえることがあるらしいです。
ウェル○○とかいうところの女性メンバーで点数計算できる人は1人でもいるのだろうか

裏メンバー(裏メン)や打ち子と呼ばれる人を雇っている雀荘もあります。
メンバーとの大きな違いは、店側の人間だと一見わからないことです。

メンバーはスーツやエプロンを着用し、名札を付けたりして、一目でメンバーであると分かる格好をしていますが、打ち子は普通の客のような見た目です。

メンバーと打ち子は仕事内容が異なります。
後ほど説明しますが、メンバーは客に飲み物を出したりする接客業務をします。
しかし打ち子は麻雀をすることだけが仕事です。

なぜ、麻雀をするだけの人間に店は(安いとはいえ)給料を払うのか?
次はそれについてお話ししましょう。

フリー雀荘の卓を立てるためには

フリーはセットと異なり自分で面子を集めなくても麻雀ができるのが利点です。
ですが、来店した客だけでちょうど卓が立つ保証は全くありません。

誰か余ってしまった場合、別の客が帰るまでその人を待たせておくわけにもいきません。
そのため、人数が合わない場合はメンバーが卓に入ります。

それでは、客が1人以上のとき、客全員が卓に入れるようにするためにはメンバーが最低何人必要でしょう?

3人ですね。

基本的には、フリー雀荘では常にメンバーを3人待機させています。

ところが、人手不足であったり経営が厳しく3人分の給料を出すことが難しい場合、2人以下で店を回すことがあります。
この場合、客が1人や5人、9人、…のときに麻雀ができない客が出てしまいます。
これは客の満足度低下になるだけでなく、ゲーム代をもらえないため売り上げが増えず、良い状況とは言えません。

そのような状況で、メンバーよりも安い人件費で卓を立てる方法が、打ち子を雇うことなのです。

打ち子は普通の客と同じように卓に入りますが、店の卓組に都合がよくなるように途中で抜けたりします。

接客はせず、勤務中に払ったゲーム代の全額または一部を返却してもらったり、それとは別に給料が支給されたりします。

店側からすると卓を立てる要員としてローコストであり、打ち子からすると金をもらいながらフリーが打てる仕組みになっているわけです。

収入が不安定なうえ時給換算するとコンビニの方がマシなので、主な収入源とするよりは麻雀が好きで安くフリーを打ちたい人の暇つぶしといったほうが適切かもしれません。
私もたまに打ち子をすることがあります。

メンバーの仕事

メンバーの仕事を大きく分けると、接客と本走があります。

接客では飲み物を出したり、おしぼりを出したり、灰皿を交換したり、焼きそばを作ったり、食器を洗ったり、洗牌したり、掃除したり、麻雀卓のトラブルに対応したり、フリーのゲーム代をもらったり、セット代金をもらったりします。
サービス業ですから、お客さんが気分よく遊べるように心がければ、大体うまくいくと思います。
この仕事のことを立ち番といいます。

本走も大事な仕事です。
人数合わせでフリー卓に入るわけですが、レートありの場合は客と同じように清算をします。
勝てば金が増え、負ければ金が減りますが、そのお金はメンバー本人が負担するのが一般的です。店が負担してくれることはまれです。

はじめに「女性メンバーは優遇される」と書きましたが、女性メンバーは勝ち負けを店が持ってくれることもあるようです。これに関しては店によりますね。

勝ち負けの金についてですが、毎回自分の財布から出すわけではなく、いったん店に金を借りて麻雀をするシステムを採用しているのが普通です。

この借金のことを「アウト」と言います。
「負けて出ていく金だからアウトなのか?縁起悪い」という声を見たことがある
※金がなくなった客に金を貸す雀荘もあるが、その借金のこともアウトという

給料が支払われるときに、麻雀で負けてアウトが赤字の場合は給料からその額が引かれ、勝って黒字にできたら給料に上乗せされます。

メンバーが本走に入るときは5000円や10000円のアウトを持って卓に入るわけですが、運悪くその席で負けまくり、最初に持っていたアウトを全て溶かしてしまうこともあります。そんな時、必殺技「アウトおかわり」が発動されます。
この呪文を唱えると、本人の給料を生贄にもう一本のアウトが召喚されるわけです。

もしフリーを打っていて「アウトをください」と言っているメンバーを見かけたら……
優しくしてあげてください。

アウトオーバーという言葉

突然ですが、店側からしてみると「麻雀が強いメンバー」と「麻雀が弱いメンバー」のどちらがいいでしょうか?

麻雀が弱いメンバーは客の金が減りにくく、打ってくれるゲーム数も多くなりそうですが、そのメンバー自身はすぐに辞めてしまうかもしれません。
そうなると新しいメンバーを探さなければなりませんし、採用した新人には仕事を教えて一人前にしなければならず、とても手間がかかります。
一方、麻雀が強く給料をしっかりもらえるメンバーならば辞めてしまう心配はあまりなく、仕事に慣れたメンバー達でスムーズに営業することができます。

このように、店側からするとメンバーにはできれば辞めてほしくないものなのです。
仕事ができなかったり客から不評なメンバーは……さよなら
麻雀が強くて仕事もよくできる、お客さんからの受けもいいメンバーが理想です。

しかし、全てのメンバーが強いわけではありません。
卓に入るたびに負けを増やしていってしまう人を何とか長続きさせる方法はないでしょうか?

ずばり、卓に入れなければいいのです。

メンバーの本走には優先順位があります。1番手のメンバーが優先的に本走に入り、2番手はメンバー2入りになるときに入り、3番手は基本的に立ち番で、どうしても入らなければならないメンバー3入り(メンスリーや全入りともいう)のときにだけ卓に入ります。

負けが多く、このままだとほとんど給料をもらえないメンバーを本走3番手にすれば立ち番の時間が増え、給料を安定して残すことができます。
(ただしその分他のメンバーの本走は増えている)

給料以上にアウトを作ってしまった状態のことをアウトオーバーといいます。
人使いが荒かったり人不足が深刻な雀荘でない限りは、アウトオーバーになるメンバーがいなくなるように本走の順番を決めます。

脅すようなことを書きましたが、負けるペースにも限度があるので、いわゆる低レートの雀荘でアウトオーバーになることはまれです。
しかしレートが高くなると1ラスで日給が溶けたりするのでアウトオーバーのリスクがあります。

(ちなみに私の働いている店では私は基本的に1番手なので、勤務時間のほとんどは本走です。)

恐ろしい世界 ……


最後に

麻雀というのは必ず誰か一人がラスになるゲームですから、全員が常に気分よく、というのは難しいかもしれません。
ですが、会話で卓内の空気を和やかにして、みんなが楽しく麻雀をできるようにすることもメンバーの技量と言えるでしょう。
お客さんが楽しく麻雀をしてくれれば打つ回数は増え、売り上げ増加にもなります。

次回は、メンバーの待遇について書いていこうと思います。
ここまで読んでくださりありがとうございました。

2017年10月18日水曜日

順位点 ウマとオカ 着順落ちのリスクを冒してでも上を狙うべきか?

こんにちは。
特に大きいテーマも思いつかないので、軽くウマオカについて書こうと思います。

・オカ
トップをとった者に与えられるボーナスです。
多くの4人麻雀では、25000点持ち30000点返しといわれるルールが採用されています。

このルールでは、最初の持ち点と最後の精算時の原点が異なります。
そのため、最初から全く点棒のやりとりをしないまま25000点持ちで終了しても、プラスマイナスゼロとはならず、マイナス5となります。
※麻雀のスコアは最後に1000点を1ポイントに換算することが多いです。
100点単位は小数で加算する場合(競技に多い)や五捨六入、(麻雀特有?)四捨五入があります。
※マイナスを-ではなく△で表記することがあります。
これは+と見間違えないようにするためや、書き換えが容易に行われないようにするためと考えられます。

最後に30000点を基準に計算すると、5000×4=20000点の差が生まれます。
この20000点をトップ者に与えるのがオカです。

「麻雀で大事なのはトップをとること」といわれるのはこのオカがあるからです。

セットの半荘終了時の計算では、トップ以外の計算を済ませた後にプラスマイナスゼロになるようにトップの素点を計算すればOKです。

例:4人の持ち点が1万点、2万点、3万点、4万点の場合
それぞれスコアは-20、-10、0、+30


・ウマ
順位点のことをウマといいます。オカのことはトップウマということもあります。

麻雀は着順を争って点棒をやり取りするゲームですが、ギリギリ100点差で逆転しても100点分しか結果に反映されなければ達成感も半減してしまいますね。

麻雀の順位上昇に、増えた点棒以上の価値を与えるのが順位点です。

一般的に小さいウマといわれるのは、1-2(ワンツー)と呼ばれるものです。
1-2では、半荘終了後、4着はトップに2万点を与え、3着は2着に1万点を与えます。

つまり、着順間の点差が持っている点棒以上に広がることになります。
3着から2着に着順アップをすると、実質2万点を得ることになります。
(-1万点から+1万点なので+2万点の価値がある)

実際に点棒をやり取りする必要はなく、素点に順位点を暗算で加減した数値を記録用紙に記入すれば十分です。

オカとウマ1-2を採用した場合のスコアはこのようになります。

2着は基準の30000点+2600点なので+3、順位点の10を加えて+13
3着は+2400点なので+2、順位点で-10され-8
4着は-30100点なので-30、順位点で-20され-50
1着はこれらをプラスマイナスゼロにするので+45

2着と3着の点差はわずか200点ですが、最終的なスコアは21の差がついています。
点棒に換算すると21000点差ですね。

できるだけ上の着順を取ることが大事であることをご理解いただけたでしょうか。


・ウマの種類
先程は1-2というウマを紹介しましたが、世の中には様々なウマが存在します。
1-3、2-3、2-4、2-5、3-6あたりは1-2の数字を変えただけなのでどのようなものか想像がつくでしょう。

今のフリー雀荘はピンまでが黙認されている状況で、それよりも高いレートになると警察が介入してくるようです。

その中で出来るだけレートを上げようとしたのが、歌舞伎町などに存在するピン東風2-5祝儀1万点相当のルールなわけです。
2-5ともなるとピンの1-3の倍近くが動く、実質リャンピン(1000点200円)になります。


・ウマによって変わる戦略
ウマが違うと、着順上昇や着順落ちの価値が変わってきます。
今打っているルールのウマと、その特徴を把握しながら麻雀をすることで、成績向上も見込めますし、麻雀をより楽しむことができるでしょう。

着順の価値は、他の着順とウマを比較することでわかります。

例:オカあり1-2の場合
1着:+20+20(オカ)
2着:+10
3着:-10
4着:-20

1着と2着の差は30
2着と3着の差は20
3着と4着の差は10 です。

仮に自分が3着でトップからリーチが入った時、
選択肢A:40%の確率で2着になれるが40%の確率で4着に落ちる攻めをする
選択肢B:守備的に打つことで3着を維持する

どちらのほうが得になるかを考えるということが、ウマを考えるということです。
素点がどうとかラス目の動向とか細かいことは気にするな
1-2ではAのほうが得です。
放銃して4着に落ちることもありますが、そこでくよくよしないのが大事です。
得な選択をしたのですから、長い目で見れば報われます。

一方、天鳳段位戦では3着と4着の差がとても大きく設定されています。
上級卓東南戦:三段の場合
1着:+60
2着:+15
3着:0
4着:-75

1着と2着の差は45
2着と3着の差は15
3着と4着の差は75
自分はこれをさらに簡略化して、
45:15:75=3:1:5であることから

1着と2着の差は3
2着と3着の差は1
3着と4着の差は5
と考えています。

この条件でどちらの選択肢が得か考えてみてください。

先程と同様、自分は3着目でトップ目からのリーチを受けて
選択肢A':80%の確率で2着になれるが20%の確率で4着に落ちる攻めをする
選択肢B':守備的に打つことで3着を維持する


A'が損になることがわかれば十分です。
実際に麻雀をしているときには80%だとか正確な確率は分からないと思いますが、「どちらのほうが良い選択だろうか」は考えたほうが良いです。
「オリればだいたい着順を維持できるけど着順上昇を狙うべきか?」といった判断や、「オーラス2着の親で終了するべきか連荘するべきか?」といった判断に役立ててみてください。
↑リプ欄にありますが赤3金3ルールです

・ウマの特徴
ウマの特徴を一言でいうと
1-2:上の着順の価値が高い
(ひとつでも上の着順を目指す打ち方。ラス落ちはあまり痛くない)
1-3:トップの価値が高い
(トップ取りを重視する打ち方。ラス落ちも多少痛い)
2-4:2着の価値が結構高い
(2着からは無理しない)
2-5:上の着順の価値が高い
(1-2の上位互換?)
天鳳ポイント:ラスのマイナスが大きい
(らすかいひ)

・沈みウマ
今まで紹介してきたウマは着順によってスコアの増減が決まりましたが、これに加えて素点が基準の点数を超えているかどうかで増減が決まるルールもあります。
これが沈みウマです。
2着以下が全員基準点未満のトップはAトップやマルAと呼ばれ、基準点越えがいる場合に比べて多くの順位点がもらえます。

このルールでは着順だけでなく基準点を下回らないようにすることも重視する必要があります。
私自身沈みウマの経験が浅いので詳しくは分かりません。さかえグループはAトップを採用しているので、今度行ってみようと思います。


・フリーのウマ表記
最後にフリー雀荘のウマ表記方法について補足します。
先程は1万点-2万点のウマを1-2と表記しました。
ピンの1-3の場合、1-1-3等と表記されます。

ですが、点5のような低いレートではウマの表記方法が少し異なり、そのまま金額表記がされることがあります。
例:0.5-500-1000(テンゴのゴットーと言ったりする)

これは1000点50円のウマが500円1000円という意味です。
しかしよく考えてみると500円は1万点、1000円は2万点ですから、ただの1-2と同じです。

0.3-300-600などもありますね。


・最後に
最初に「軽く」などと宣っていましたが結局長い記事となってしまいました。
ですが、順位点は最近の麻雀ではほぼ採用されている大事なルールです。
順位点のことを考えた打牌を積み重ね、いい成績を残すことができれば、麻雀をさらに楽しめると思います。
何だって勝てば楽しいものなのですから。

2017年10月13日金曜日

東西場バセンゴ白ポッチ? 『東風戦』 その2

前回は東風戦が東南戦の半分になることで、どのような副作用があるのかについて書きました。

今回は東風戦フリーなどで採用されていることが多いエキサイティングなルールを紹介します。
リーチ麻雀GOD:ルール

・東西場
通常、東場の場風(役牌)は東だけです。
しかし、東西場ルールでは東場の場風は東と西になります。
これに加えて白發中が役牌になります。
東場の親の東は2ハンですが、東西場の場合、西家の西も同様に2ハンとなります。
この前、西さんが西家で西ポンしたときトリプル西って誰かが言ってたけど普通にスベってた

このルールで特徴的なのは、なんといってもオタ風(客風牌:役牌にならない字牌)の少なさです。
1種少ないだけですが、ほとんどの字牌を使うことができるためポンが増え、平均打点も少し高くなります。

このルールにまだ慣れていない人が気を付けるべきことを挙げておきましょう。

・西を間違えて切らない
「あ、東西場だった」って人、たまに見ます。西も重なれば使えますよ。

・西は役牌なので平和の雀頭に使えない
大体リーチかけるから役無しチョンボになることは少ないですね。

・西は役牌なので雀頭にすると2符つく
たまにラッキー符ハネします。

・東西場の次は南北場…… 一応実在します。次にその話をしましょう。


・条件付き東南戦
実は、「東風戦フリー」というものは厳密にはありません。たぶん
一般に東風戦フリーといわれるルールは、正しくは条件付き東南戦と呼ばれ、ある状況を満たさない限りは南入しない東南戦なのです。
天鳳段位戦東風戦ではトップ者が3万点未満の場合南入しますが、それと同じようなものです。

東風戦というのは東南戦より運の要素が強く、客の射幸心を煽るために規制が強くなっている……ということなんだろうと思います。詳しく聞いたことはないです。

その南入条件ですが、例えばトップ者が25500点未満の場合南入……ってそれほぼないじゃん
や、26000点未満や28000点未満、30000点未満など様々で、その南入条件を上回ったらその時点で終了するサドンデス方式もあれば、南4局まで続けるルールもあります。
巷には南1局までのルールがあるとか……?

25500点が条件のお店では、1,2年に一度南入することがあるらしいです。

南場に入ると南北場になることが多いと思いますが、まあ覚える必要はないでしょう。


・1本場1500点(バセンゴ)
よくあるルールでは1本場は300点ですが、東風戦フリーやピン東南のフリーでは1本場1500点を採用していることがよくあります。
これにより打点が大きく上乗せされることになり、逆転のチャンスが訪れやすくなります。
したがって、逆転が起きやすい面白いゲームが展開されます。
たった300点とか誤差だし廃止したほうが良いんじゃないか

2000の1本場は3500
3900の1本場は5400
2000/4000の1本場は2500/4500
8000の2本場は11000

このような点数は非常によく見られます。
2900は4400、3900は5400、5200は6700、7700は9200あたりがパッと出ると慣れてる感が出ます。


・白ポッチ
白ポッチ?

赤3金3ポッチ2
白は何も図柄がない牌ですが、写真のように穴があけられている場合があります。
これが「白ポッチ」です。
普通に白として使うのですが、リーチがかかると特殊な力を持ちます。

白ポッチは、リーチ後にツモるとあがり牌にすることができ、高め安めがある場合は高めにとることができます。
例:二索五索待ちリーチで白ポッチをツモ、五索なら三色がつく場合、五索扱いにでき、三色がつく。
五索がドラや裏ドラの場合はそのハン数も加算され、裏ドラの枚数分祝儀も獲得できます。
ただし、一般的に赤牌や金牌扱いにすることはできません。

さらに、ポッチ自体に祝儀が付くことがあります。
この場合ポッチをツモっただけで1枚オール確定です。

一発ポッチといって、ポッチをあがり牌にできるのは一発ツモでツモった場合だけのルールもあります。
この場合は一発祝儀が必ず付くのでポッチ祝儀はないことがほとんどでしょう。

高め取りについてですが(先程の三色の例参照)強制高め取りの場合や、自由に選択可能の場合があり、多くは裏ドラを見てからの選択が可能です。トビ者を出すと都合が悪いときに関わってくるかもしれません。

また、ポッチありのルールに慣れていない人は間違えてリーチ後にポッチをツモ切りしてしまうこともあるかもしれません。
その救済措置として、「強制ツモあがり」を採用していることがあります。
ポッチを河に切ってしまっても、戻してツモあがることができるというルールです。

このルールでは、ノーテンリーチでポッチをツモってしまった場合、流局を待たずしてチョンボが取られてしまいます。

上の写真ではポッチが2枚ありますが、通常はポッチは1枚入れます。
白4枚のうち1枚がポッチになっているということです。


・東風戦フリーのウマ(順位点)
東南戦フリーでは、ウマ(順位点)は1万点-2万点や1万点-3万点であることが多いです。
しかし、東風戦フリーではさらに大きい2万点-4万点や2万点-5万点というウマを採用していることがあります。
小さいウマであれば着順だけでなくどれだけ点数を持っているかも大事であり、トップ目から点数稼ぎのリーチ(カッパギリーチ)をすることもありますが、大きいウマでは上の着順を確保すること、特に2着以上をとることが重要になります。

着順取りの技術が重要だと言えるでしょう。


・最後に
東風戦フリーでは、上で紹介したような一般に行われている東南戦とは少し異なるルールが採用されていることが多いです。
東風戦は1ゲームあたりの終わる速さも早いうえに金牌が入っていることも多く、ウマも大きく設定されているため、比較的大きい金額スコアが動きます。
(点3東風で点5東南と同じくらい。ウマや祝儀にもよる)

普段の麻雀にマンネリを感じ、ワクワクできなくなってきたあなた、エキサイティングなスピードバトルを楽しみませんか?
※東風戦フリーは「東風」と表記しない代わりに「スピードバトル」と表記することが多い

いきなりフリーは敷居が高いなら、東風セットを立ててみてはいかがでしょう。
金牌や白ポッチがなくても大丈夫。シールで代用できます。
ゼブ?導火線?知らない子ですね
セットが終わったらきれいに剥がして、おしぼりで糊をふきとりましょう。

それでは、よりよい射幸ライフをお送りください。

射幸心とは、まぐれ当たりによる利益を願う気持ち。「―をあおる」
goo辞書より 

2017年10月10日火曜日

ただの半分ではない⁉︎ 『東風戦』 その1 東風戦の特性

こんにちは。
最近、積もり積もったやるべきことから逃れようとした結果引きこもり気味になりました。
現実逃避の一環としてブログを更新します。
どうせ積もるなら祝儀をツモりたい

今回は東風戦について紹介します。


・東風戦とは
東場のみの麻雀です。
「運要素が強い」などと言われることも多く、普段は東南戦しか打たない人もいることでしょう。
運ゲー嫌なら麻雀するな

ですが、東風戦には東南戦とは違った面白さやルールがあります。
この記事で東風戦の魅力を伝えられたらと思います。


・東風戦と東南戦の違い
麻雀はルールと面子によって最適な打牌が変わるゲームです。
東風戦の場合はテンパイスピードを重視する打ち手が多いため、他家の速さに合わせないとテンパイが遅れ、点数を増やせないまま負けてしまいます。

※ちなみに競技麻雀だと打点重視の打ち手が多く、早く安いテンパイを組んでもその後にテンパイする大物手との一騎打ちになってしまい、あまり有利とはいえないそうです。

スピード重視とは、端的に言うと鳴きの多用です。
何が来るかわからないツモより、確実に目の前の牌を使って1面子を完成させていく考えですね。
例えば↓

※東発(東初?)=東1局
※立親=起家(東1局の親)

こんな感じのクソ鳴きクリエイティブな鳴きをする人もいるということですね。
東南戦しかやったことない人から見れば、
麻雀は役ないとあがれないって知ってる?
となりそうですが、 画像についたリプを見ると「鳴く」という反応が結構多いです。

1つ目は、ペンチャンターツ×2残りのうえ1つはペン3sと3-6sの二度受けになっており、メンゼンテンパイが厳しいのなら68pでチーしてタンヤオを目指したほうが速いだろう、という考えです。
2つ目は、赤3金3ルールの東風戦という特性上、1つ役無しの仕掛けをしたところで打点のある他家は役牌を絞ることはないだろう、なら鳴いておいたほうが速いだろう、という考えです。


・なぜ鳴くのか
そうまでしてなぜ必死に早いテンパイをとろうとするのでしょう。
それを順を追って説明するために、まずは麻雀の特性から始めさせてください。

・麻雀は点棒を持っていたほうが有利
一見当たり前ですが、深く考えてみましょう。

トップがダントツで残り3人が僅差だとすると、トップは他家の高打点に振り込まなければ、まず逆転されません。※親のあがりは例外
この場合、自分の手が悪くても自分はオリて他家の子に頑張ってもらえばいいわけですし、安くても自分であがれるなら御の字です。
高打点を作らなければ逆転できない他家に比べると優位に立っています。

このように、麻雀は一度点差がついてしまうと逆転手は完成しづらくなり、逆転が難しくなるゲームです。
この負のスパイラルを「流れが悪い」というのかもしれませんね。

上位でゲームを終わるためには、先制することが大事になってくるわけです。
(東南戦において東1局で2000点をあがった時のトップ率は29.6%、満貫放銃時のラス率は46%)
出典:「統計学」のマージャン戦術
早ければなんでも良いわけではないのですが、早さが重視されるという話です。


・先手を取って上位に立ち、そのまま優位にゲームを進めて上位でフィニッシュする
上記の内容が東風戦で鳴きが多用される理由です。
東風戦の場合、仮に東1局で1000/2000をツモり、東2局に2000点をあがれば他家全員と7000点以上の点差をつけているわけです。
そのうえ残り局数はわずか2局。
あとは自分が守備的に進めれば2着以上はもちろん、トップも相当見えます。

東風戦は局数が少ないためこの程度の点差が有効となります。
そのため、鳴きを多用して先手を取ろうとする面子が多いのです。
また、その他家の鳴きに対応するのも鳴く理由の一つです。

鳴きが強いルールだから鳴きが多くなり、鳴きが多いから自分も鳴く、だから鳴きが多くなる...
少し循環論法みたいですが、ともかく鳴きが多めだということを知っていただけたらと思います。


・鳴ける手を作るための手順
鳴ける牌が出て「鳴く?鳴かない?」の選択だけが鳴きではありません。
手組の時点から鳴きは始まっています。
※牌姿はフリー麻雀で食う 上級雀ゴロゼミから
二萬四萬九萬一筒三筒八筒九筒二索三索赤五索七索白發中ドラ二筒
九萬
理由:メンゼンテンパイは絶望的、役牌が重なれば鳴きが使える

自分はこれを「役牌の三面張」と呼んでいます。
なんだか重なりそうな気がしてきませんか?
この牌姿なら役牌が重なる前でも三萬二筒七筒六索あたりは鳴きたいんですけど有識者どうなんですかね?

一萬二萬四萬九萬九萬二筒赤五筒七筒三索四索五索七索九索發ドラ九萬
一萬
理由:一萬はほぼ不要、ドラ3なので發の重なりで鳴きも視野に入れる

こういう感じです(投げやり)


・ダマが有効
先制して優位に立つために、打点十分な手からリーチをかけて打点を上乗せするよりも、ダマで和了率を重視することがあります。
親の7700や子の5200あたりの待ちがとてもいいわけではない場合や、オーラスとラス前(オーラスの前の局)のような着順に直結する場面でのダマが多い印象です。

ラス前とオーラスが大事なのは東南戦も同じですが、東風戦の場合その2局が全体に占める割合が大きくなっていますね。


・東風戦はシビアな押し引きと点棒状況判断が熱い!
先程、「東風戦は1度のあがりの価値が高い」という趣旨の話をしました。
裏を返すと、「1度の放銃(振り込み)が命取り」ということもできそうですね。

この放銃が致命傷となってCさんはラスっていかれました。南無。

このように、一瞬の隙も許されないのが東風戦です。
東風戦ではダマが多いということは、無駄な放銃を避けるためのダマ警戒のスキルも重要になるということです。
どうせ勝負事をするなら、これくらいピリピリした緊張感の方がむしろ面白いと思いませんか?

また、東風戦は局数が少ないため、僅差でオーラスを迎えることが多いです。
そのため、精度の高い押し引き(攻めるか守るか)の判断が求められます。

東風戦を打つと押し引きが鍛えられ、それは東南戦を打つ際にも活きてくると思います。


・最後に
今回は東風戦の短さから生まれる特徴について紹介しました。
これだけでも東南戦とは異なることがわかりましたでしょうか。

しかし、実は一般にフリー雀荘などで普及している東風戦は、ルール自体も一般的な東南戦とはかなり異なっています。
例:1本場が300点ではなく、1500点

次回はそういった点を紹介する予定です。
読んでくださりありがとうございました。

6万点終了

皆さんはフリー雀荘には行くでしょうか。 フリー雀荘のルールには、 6万点終了 と呼ばれるものがあることが多いです。 誰かの持ち点が6万点以上となった時点でゲームは終了、清算に移るというものです。 野球では5回終了時点で10点差であったり、7回終了時点で7点差がついている...